「アクロイド殺害事件」アガサ・クリスティー 傑作と名高いミステリー、賛否あるラストの衝撃

アクロイド殺害事件イメージ 小説

アガサ・クリスティーの小説「アクロイド殺害事件」の感想です。

イギリスの田舎で起こったある名士の殺人事件。

事件を担当することになった名探偵エルキュール・ポワロの推理により、思いも寄らぬ真実に辿り着きます。

「前代未聞のトリック」と賛否を巻き起こした仕掛けを堪能できる傑作ミステリーです。

「アクロイド殺害事件」あらすじ
  • 作者:アガサ・クリスティー(AgathaChristie)
  • 訳者:大久保康雄(創元推理文庫版)
    • 対象:中学生~
  • エログロ描写なし
  • 1926年にイギリスで初版刊行
    • 日本では1955年に刊行
    • 新版が2004年3月に刊行

わたしが「アクロイド殺害事件」を読んだ理由

まずはじめに、わたしが「アクロイド殺害事件」を読んだ理由を書いてみようと思います。

最近、アガサ・クリスティーの小説にはまっているわたしは、特に『名探偵ポワロ』シリーズを愛読しています。

そんな『名探偵ポワロ』シリーズの文庫を読んでいると、訳者あとがきで必ずこの「アクロイド殺害事件」への言及がありました。

あとがきには、

  • 賛否両論のラスト
  • 物議を醸し続ける衝撃の結末
  • 大胆不敵なトリック
  • 最大の問題作

など、言葉は違えど、とにかく結末が衝撃的とのこと。

これが1冊ではなく、アガサ・クリスティーの小説すべてで言及されているのです。

アガサ・クリスティーの著作は数多くありますが、これほどまでに話題にされているのはこの「アクロイド殺害事件」や「オリエント急行殺人事件」、「そして誰もいなくなった」くらいです。

「オリエント急行殺人事件」や「そして誰もいなくなった」はミステリーに詳しくない人でも知っている有名作。

それに比べ「アクロイド殺害事件」は知名度では劣ります。

にもかかわらず、多くの訳者が言及するのは相当な傑作なのだろうと思い手に取りました。

そして、読みました。

たしかに『衝撃の結末』でした。

わたしは、後半に差し掛かり、だんだんとある人物が犯人かもしれないと思っていましたが、そのまさかでした。

読みながら犯人を当ててしまった反面、事件の全貌が浮かび上がるにつれ、その圧倒的な終結に感動しました。

この衝撃を損なわないために、この記事では結末や犯人に一切触れないようにします。

また、ネットで「アクロイド殺害事件」と調べると一瞬でネタバレを食らいますのでご注意ください。

Wikipediaには冒頭で犯人が明かされています。未読の方は絶対に見ない方が良いです。

【ネタバレあり】「アクロイド殺害事件」の感想はこちら↓

「アクロイド殺害事件」あらすじ

「アクロイド殺害事件」はイギリスが生んだミステリーの女王アガサ・クリスティーの小説です。

名探偵ポワロシリーズでは3作目に当たります。

原題は「THE MURDER OF ROGER ACKROYD」。

日本では他に「アクロイド殺し」や「アクロイド氏殺害事件」というタイトルでも知られています。

まずは、そんな「アクロイド殺害事件」のあらすじを掲載します。

クリスティ作品の中でも代表作とされる名作中の名作!

村の名士アクロイド氏が短刀で刺殺されるという事件がもちあがった。その前に、さる婦人が睡眠薬を飲みすぎて死んでいる。シェパード医師はこうした状況を正確な手記にまとめ、犯人は誰か、という謎を解決しようとする。60余編のクリスティ女史の作品の中でも代表作とされる名作中の名作。独創的なトリックは古今随一。

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田舎の村でお金持ちの未亡人・フェラーズ夫人が睡眠薬を大量にのみ自殺。

その直後、村の名士であるロジャー・アクロイド氏が何者かに背後から短剣で刺され殺害されてしまいます。

容疑者はみんな怪しく、一番怪しい人物は姿を消し、事実が分かるにつれどんどんこんがらがっていきます。

アクロイド氏を殺したのは誰なのか?

また、フェラーズ夫人の自殺との関係性は?

ミステリー史上トップクラスの衝撃とも言われるトリックに名探偵エルキュール・ポワロが挑みます。

クリスティー初期の作品

アガサ・クリスティーが小説家としてデビューしたのは1920年。

この「アクロイド殺害事件」の刊行は1926年です。

つまり「アクロイド殺害事件」はデビュー間もない頃に書かれた、クリスティー初期の作品だったりします。

このミステリーをデビュー6年目で書き上げるところにクリスティーの桁外れの才能を感じますね・・・。

ちなみに、クリスティーはこの「アクロイド殺害事件」で名が売れ、一躍有名作家になります。

「アクロイド殺害事件」のトリックに関する論争や、同じ年に失踪事件を起こしたため、一気に時の人になったのですね。

95年前に書かれた作品ですが、今なお「アクロイド殺害事件」の人気は高く、2012年に週刊文春が行った東西ミステリーベスト100では第5位にランクイン。

クリスティ作品の中でも特に人気が高く、1982年の日本クリスティ・ファンクラブ員の作者ベストテンでは第2位を獲得しています。

※ちなみに1位は「そして誰もいなくなった」です。

長編だけでも33編があるポワロシリーズでも初期(3作目)に書かれた作品とは思えないほど、完成度が高い作品でした。

読むなら絶対ネタバレ厳禁

「アクロイド殺害事件」は絶対にネタバレ厳禁な作品だと思います。

読むのなら、前情報を何も入れずにまっさらな状態がオススメです。

他のクリスティー作品と同じく、この「アクロイド殺害事件」も文章の至る所に伏線やヒントが隠されています。

そのトリックのカギを自ら見つけ、謎解きを楽しんでみてください。

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