マンガ家としてはもちろん、エッセイストとしても才能あふれたさくらももこさん。
そんなさくらさんの「もものかんづめ」・「さるのこしかけ」に次ぐエッセイ3作目となったのが「たいのおかしら」。
シニカルな笑いは健在で、よりディープさを増しています。
さくらももこエッセイを読んだことがない方はぜひ、この「たいのおかしら」からどうぞ♪
- 小学生~OK
- 難しい表現なし
- しかし、内容的に大人向け
- さくらももこ初期エッセイ第3作目
- 発行部数は100万部超え
- エッセイ初心者にもオススメ
「たいのおかしら」のあらすじ
「たいのおかしら」は1992年7月に発行された、さくらももこさんのエッセイ3作目です。

エッセイ2作目である「さるのこしかけ」と同時に発行されています。
この2作と1作目「もものかんづめ」はエッセイ初期3部作と呼ばれ、いずれも100万部超えのミリオンヒットを記録!
「もものかんづめ」はダブルミリオンを達成する快挙を成し遂げています。
そんな大ヒットエッセイ「たいのおかしら」のあらすじを掲載します。
「もも」「さる」に続く桃印エッセイ第3弾が、ついに文庫で登場。日常のなかで遭遇するトホホな出来事やこども時代のなつかしくも恥ずかしい記憶がつまった爆笑必至の一冊。 (対談・三谷幸喜)
虫歯治療用の笑気ガスがもたらした、とんでもない幻想。朝から晩まで台所の床に寝そべり続けて、親を泣かせた中学生時代。はじめて明かされる、たよりなく取り柄もないが憎めない男・父ヒロシの半生…。日常のなかで出会うトホホな出来事や懐かしい思い出がつまった、爆笑エッセイ。ある生理現象について、真摯な議論が交わされる、三谷幸喜さんとの巻末お楽しみ対談つき。
たいのおかしら(集英社文庫)ーamazon.co.jp
雰囲気的には「もものかんづめ」「さるのこしかけ」と同じです。
ただ「もものかんづめ」と比べると、思い出話は少なめで、マンガ家になった後や結婚後の話が多い傾向にあります。
しかし、少なめでもパンチがあるエピソードばかりなので勢いは増しています。
「たいのおかしら」おすすめポイント
「たいのおかしら」のおすすめポイントをご紹介します。
ただし、「たいのおかしら」と前回記事を書いた「もものかんづめ」はエピソードが違うだけで空気感はとてもよく似ています。
「もものかんづめ」の記事はこちら↓
よって、ここでは「たいのおかしら」にしかない要素を中心にお伝えします。
「もものかんづめ」とリンク①
「たいのおかしら」には『グッピーの惨劇』という話が載っています。
これは、さくらさんが子ども時代に飼っていた観賞魚・グッピーに起きた「ある惨劇」について書かれた話です。
そんな『グッピーの惨劇』、実はエッセイ1作目「もものかんづめ」で言及されていました。
惨劇について触れられているのは『スズムシ算』という話です。
『スズムシ算』は近所で繁殖したスズムシをもらってきて飼育した思い出について書かれたお話。
そのスズムシを飼っていた水槽がグッピーが飼われていたものと同じだった、という風に触れれられています。
『スズムシ算』では『グッピーの惨劇』の一部始終がサラッと書かれているので、もしネタバレしたくないというなら「たいのおかしら」→「もものかんづめ」の順に読むことをオススメします。
気にならない方はどちらが先でも大丈夫です。
このように少し内容がリンクしたエピソードもあるので、ついつい他の話も読みたくなってしまうのがさくらさんのエッセイの魅力の1つでしょう。
「もものかんづめ」とリンク②
こちらはリンクと言うと大げさかもしれません。
「もものかんづめ」には『明け方のつぶやき』という有名な話があります。
この話は英語を覚えるために通販で睡眠学習枕を購入したというエピソード。
睡眠学習枕とは音声を録音できる枕のこと。
覚えたい英単語や語句を録音させて、レム睡眠中にその音声を流すと自然に覚えられる、というのが触れ込みでした。
ちなみに、わたしはこの話で初めて睡眠学習枕という存在を知ったのですが、調べてみると昔はけっこうブームになっていたのですね!
(ただ、効果がないという理由から今では市場に出回っていないそうです)
ただ、ここで触れたいのは睡眠学習枕ではなく英語学習の方です。
睡眠学習枕を買う時点で、さくらさんに「英語を覚えたい」という意志はあっても「努力はしたくない」という思いも透けて見えます。
そして、その考えは大人になっても変わらなかったようで、結婚後にも夫を巻き込んで英語学習にチャレンジしています。
「たいのおかしら」の『英会話の学習』という話です。
時代を超えたさくらさんの努力?が垣間見え、両方一緒に読むとなお楽しめます。
幼少時代の写真が掲載
「たいのおかしら」にはさくらももこさんの幼少期の写真が付録しています。
姉との2ショットで、3歳の七五三のときのポートレートです。
特になんてことのない写真ですが、普段、全くの他人の家族写真を見ることもないのでなかなか新鮮でもあります。
幼少時代の写真が付録しているのは『写真』というエピソードと合わせて楽しむためです。
ただその写真、見れば見るほどジワジワきます。
『写真』と合わせて見ると、より感慨深いというかなんというか・・・。
とにかく、自分の写真という飛び道具を持ってくる時点で面白いです。
巻末で三谷幸喜と対談
あらすじにもありますが、文庫版の巻末には脚本家・三谷幸喜さんとの対談が掲載されています。
対談ではお互いの仕事の話から「ある生理現象」についてなど、真面目なトーンで読んでるこちらが脱力するような話を延々としています。
また、文庫が発売されたのは2003年3月です。
20年近く前の対談なので、話の所々に懐かしさを感じるのも一種の楽しみと言えます。
花緒の感想
さくらももこさんのエッセイは基本、何も考えずに読めるのが魅力です。
1話1話が完結しているのでどこから読んでも楽しめます。
ただし「たいのおかしら」では一部つながっている話もあり、その連作を楽しめるのも魅力でしょう。
「もものかんづめ」「たいのおかしら」と来たので、近いうちに「さるのこしかけ」もご紹介したいと思います!


