小説 「緋の河」桜木紫乃 本物の自分として生きるために闘う主人公を描く傑作小説 桜木紫乃さんの小説「緋の河」の感想です。戦時中の釧路で生まれ、男でありながら男であることに違和感を持ち、ゲイボーイとしていきながら、自分として闘い生きていく主人公・秀男の姿を描いていきます。カルーセル麻をモデルにした圧巻の人間ドラマです。 2024.04.15 人間ドラマ小説歴史・時代
小説 「火蛾」古泉迦十 殺人事件に巻き込まれたイスラームの若き行者の運命とは?幻のメフィスト賞・受賞作 古泉迦十さんのミステリー小説「火蛾」の感想です。十二世紀の中東を舞台に繰り広げられる血なまぐさい殺人事件。事件に巻き込まれたイスラーム教の若き行者・アリーが辿り着いた真実とは?神秘的に描かれる、これまで読んだことがない不思議なミステリー小説でした。 2024.03.25 ミステリー小説歴史・時代賞
小説 「きこえる」道尾秀介 コードを読み取ると聞こえる音声!読者が『耳』で謎解きをする体験型ミステリー小説 道尾秀介さんの新感覚ミステリー小説「きこえる」のネタバレなし感想です。小説内に登場する二次元コードを読み取ることで聞こえる音声をもとに、読者自らが真相を導き出す、全く新しいミステリーです。音が加わることでの没入感は他では味わえない面白さでした。 2024.03.12 サスペンスミステリー人間ドラマ小説
小説 「ヴァンサンカンまでに」乃南アサ 不倫と二股、バブル期の日本を舞台に繰り広げられる歪んだ恋愛の行方とは? 乃南アサさんの恋愛小説「ヴァンサンカンまでに」の感想です。新入社員の翠は忘年会で同期の男性と恋仲に。しかし、彼女は20才以上年上の上司・荻島と不倫関係にもありました。そんな翠と荻島の関係を中心に、歪んだ恋愛模様が描かれていきます。 2024.02.27 人間ドラマ小説恋愛
小説 「真夜中のマリオネット」知念実希人 美しい少年は婚約者を奪った殺人鬼なのか?医師が真相を探るミステリー小説 知念実希人さんのミステリー小説「真夜中のマリオネット」の感想です。事故で搬送されてきた美少年は婚約者の命を奪った殺人鬼『真夜中の解体魔』かもしれない。犯人に復讐を誓う女性医師が容疑者となった少年と、事件の真犯人と真相を探るミステリー長編です。 2023.10.12 サスペンスミステリー人間ドラマ医療もの小説
小説 「魔法使いの弟子たち」井上夢人 未知のウイルス感染症から生還した人たちの数奇な運命とは?医療SF長編 井上夢人さんのSF小説「魔法使いの弟子たち」の感想です。竜脳炎と呼ばれる未知のウイルスに感染した主人公。奇跡的に生還を果たした彼は『後遺症』と呼ばれる特殊な能力に目覚めていました。他の生還者とともに、能力を持った彼らは数奇な運命を辿ることとなります。 2023.10.03 SFサスペンス人間ドラマ小説
小説 「同志少女よ、敵を撃て」逢坂冬馬 復讐のため狙撃手となった少女の戦いを描く戦争小説 2022本屋大賞 逢坂冬馬さんの小説「同志少女よ、敵を撃て」の感想です。第二次世界大戦における独ソ戦を、狙撃手となったロシア少女の視点から描く戦争小説です。復讐のため狙撃手として頭角を現す少女・セラフィマの運命とは?2022年本屋大賞・大賞獲得の話題作です。 2023.09.30 人間ドラマ小説本屋大賞歴史・時代賞
小説 「ぼっけえ、きょうてえ」岩井志麻子 とても、怖い 人間の怖さが存分に描かれた古典ホラー 岩井志麻子さんのホラー小説「ぼっけえ、きょうてえ」の感想です。舞台は明治時代の岡山県。古典ホラーとも言えるッホラー短編が4編収録されています。コンパクトですが、人間の怖さが存分に味わえる満足の一冊です。日本ホラー小説大賞・受賞作。 2023.09.23 ホラー小説歴史・時代短編集賞
小説 「QJKJQ」佐藤究 少女の視点から描かれる殺人狂一家の崩壊 江戸川乱歩賞・獲得、異色の犯罪ミステリー小説 佐藤究さんのミステリー小説「QJKJQ」の感想です。快楽殺人犯の家族に囲まれ、自らも殺人を愛する少女・亜李亜(アリア)。ある日、家族の一人が惨殺され、もう一人の家族も失踪してしまいます。平穏な生活を奪ったのは誰なのか?真実を探るうちに、判明した衝撃の真相が描かれます。第62回江戸川乱歩賞・受賞作。 2023.09.19 SFミステリー小説賞
小説 「三つの棺」ジョン・ディクスン・カー 密室殺人の傑作が新訳版で登場! ジョン・ディクスン・カーの推理小説「三つの棺」の感想です。密室で起きた殺人事件に名探偵フェル博士が挑む本格推小説です。殺人犯は密室からどうやって消えたのか?また、誰が・なぜ・どのように殺害が行われたのか?有名な『密室講義』が掲載されています。 2023.09.16 ミステリー小説探偵もの歴史・時代海外作品
小説 「ドクター・スリープ」スティーブン・キング 前作「シャイニング」から36年、『かがやき』を持つダンの新たな戦いを描く続編 スティーブン・キングのホラー小説「ドクター・スリープ」の感想です。傑作ホラー「シャイニング」36年ぶりの続編は、『かがやき』を持つ少年・ダニーが主人公。大人になったダン(ダニー)が新たな敵<真結族>から、同じく『かがやき』を持つ少女・アブラを守るため死闘を繰り広げます。 2023.09.09 サスペンスホラー人間ドラマ小説映像化海外作品
小説 「世界でいちばん透きとおった物語」杉井光 衝撃の読書体験!感動のミステリー小説 杉井光さんのミステリー小説「世界でいちばん透きとおった物語」の感想です。この仕掛けには必ず圧倒される!そんな衝撃の読書体験ができる、スゴい小説です。父親の遺稿探しの果てに辿り着いた父の姿とは? 2023.08.26 ミステリー人間ドラマ小説
小説 「落日」湊かなえ 15年前に起きた一家殺害事件の真相とは?バラバラだった点と点がつながる、感動のミステリー小説 湊かなえさんの小説「落日」の感想です。新人脚本家・千尋のもとに新進気鋭の映画監督・香から新作の依頼がくるところから始まるミステリーです。新作で監督が描きたいのは、千尋の地元で15年前に起きた一家殺害事件でした。調べるうちに判明する衝撃の真相とは?感動の結末は必見です。 2023.08.24 ミステリー人間ドラマ小説映像化
小説 「アリアドネの声」井上真偽 三重苦の女性を大地震で崩壊した地下都市から救い出す!臨場感あふれる傑作 井上真偽さんさんのミステリー小説「アリアドネの声」の感想です。大地震により崩壊した地下都市から、一人の女性を救い出す。しかし、その女性は目が見えず、耳も聞こえない三重苦の女性でした。ドローンを使った救助作戦を決行する主人公たちですが、次々と困難に見舞われます。最高の結末は必見です! 2023.08.19 SFミステリー人間ドラマ小説
小説 「よるのふくらみ」窪美澄 幼なじみの兄弟との三角関係の行方とは?3人の視点で描かれる、どこか爽やかな恋愛小説 窪美澄さんの恋愛小説「よるのふくらみ」の感想です。同じ商店街で一緒に生まれ育った女性と兄弟による三角関係を描いた恋愛小説です。兄と交際し同棲しながら、弟にも思われる。ある夜をきっかけに3人の関係が歪んでいきます。 2023.08.14 人間ドラマ小説恋愛短編集
小説 「ねこのおうち」柳美里 生まれたての子猫6匹が新しい家族に出会うまで、猫好きにオススメの猫小説 柳美里さんの小説「ねこのおうち」の感想です。母猫を失った6匹の子猫たちが、それぞれ人間の家庭に引き取られていく様子が描かれています。引き取る家族の事情もさまざま。猫と家族たちの物語の結末とは?猫好き・愛猫家は必見の猫小説です。 2023.08.12 ホームドラマ人間ドラマ小説短編集
小説 「秋雨物語」貴志祐介 ホラー4短編が収録、秋雨が降る季節に起こる怪奇現象について 貴志祐介さんのホラー小説「秋雨物語」の感想です。秋雨が降っている、という共通点を持つ4短編からなるホラー小説集です。餓鬼や超能力、ミステリーに怪談まで、あらゆるホラーを楽しめる、贅沢なホラー小説でした。 2023.08.09 サスペンスホラーミステリー小説短編集
小説 「燕は戻ってこない」桐野夏生 『代理出産』を巡る代理母・依頼者夫婦、三者の思惑とは? 桐野夏生さんの小説「燕は戻ってこない」の感想です。生活の困窮から代理母になる女性と、代理母を依頼する夫と妻という三者の視点から、代理出産が描かれていきます。基本的に誰もが身勝手、だからこそ面白い。社会問題を痛烈に描いた傑作でした。 2023.08.04 人間ドラマ小説賞
小説 「鈍色幻視行」恩田陸 小説『夜果つるところ』と作者・飯合梓に翻弄される人々を乗せたクルーズ船の行き着く先とは? 恩田陸さんの小説「鈍色幻視行」の感想です。呪われた小説『夜果つるところ』に入れ込んだ人々に、小説家・蕗谷梢が取材を申し込みます。取材を通して見えてきた『夜果つるところ』とその作者・飯合梓の正体とは?クルーズ船旅行の悠々とした描写も魅力のミステリーです。 2023.07.29 ミステリー人間ドラマ小説
小説 「ハグとナガラ」原田マハ 日常と日常から離れた女2人旅を描いた短編旅小説 原田マハさんの小説「ハグとナガラ」の感想です。大学の同級生であるハグとナガラの旅の様子を描いた連作短編小説です。30、40、50代と年を重ねるにつれ変わっていく日常と、そんな日常から解き放たれる旅の魅力を描いています。 2023.07.19 人間ドラマ小説短編集