「11文字の殺人」東野圭吾 新装版で登場!連続殺人の真相に女性推理作家が挑むミステリー

東野圭吾さんの小説「11文字の殺人」の感想です。

『命を狙われている』と言い残した恋人が亡くなり、主人公の『あたし』は恋人の死の真相を探ることに。

しかし、恋人の関係者たちが次々と殺され、事態は急転します。

どうして彼らは殺されたのか、<無人島より殺意を込めて>という言葉の意味は?

東野圭吾さんの初期ミステリーが新装版となって登場しました。

「11文字の殺人」基本情報
  • 作者:東野圭吾
  • 対象:中学生~
    • 性的な描写ややあり
    • グロテスクな描写ややあり
  • 1987年2月に光文社のカッパ・ノベルズより刊行
    • 1990年2月に文庫化
    • 2020年7月に新装版が登場
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「11文字の殺人」について

「11文字の殺人」は東野圭吾さんのミステリー小説です。

東野圭吾さんにとってはデビュー3年目に出版した、初期中の初期作品となっています。

まずは、そんな「11文字の殺人」のあらすじを掲載します。

「主人公が女性ミステリ作家?よくこんな命知らずなものを……」――著者より
文字を大きくして読みやすくした新装版第2弾!
ロングセラーの1冊がいよいよ登場です!

交際を始めて2か月が経ったある日、彼が海で亡くなった。彼は生前、「誰かが命を狙っている」と漏らしていた。女流推理作家のあたしは、彼の自宅から大切な資料が盗まれたと気付き、彼が参加したクルーズ旅行のメンバーを調べる。しかし次々と人が殺されてしまう事態に!
『無人島より殺意をこめて』――真犯人から届いたメッセージの意味とは⁉ 昭和だから起きた怪事件!

11文字の殺人―Amazon.co.jp

最後の一文『昭和だから起きた怪事件!』のインパクトが強いですね。

この「11文字の殺人」の単行本が刊行したのは1987年2月。

現在(2022年10月)から35年も前に書かれた小説です。

わたしは国内外問わず古典ミステリーをよく読みますが、ある意味この「11文字の殺人」など30年ほど前のミステリーが最も時代を感じると思いました。

「11文字の殺人」は、小説の描写にところどころ時代の違いによる違和感を感じるのが特徴の1つ。

ほとんどの描写が現代に通じる一方で、携帯電話・スマホどころかインターネットもないというのは新鮮でした。

2011年にテレビドラマ化

「11文字の殺人」は2011年6月にフジテレビにてテレビドラマ化されています。

連続ドラマではなく、2時間ドラマでの放送だったようです。

主演は永作博美さん、共演は星野真里さん、原田龍二さん、安達祐実さん、石黒賢さんなど。

また、2017年には中国にてWEBドラマが制作されていました。

「11文字の殺人」感想・あらすじ

「11文字の殺人」の感想・あらすじです。

本格ミステリー

「11文字の殺人」のジャンルは『本格ミステリー』に分類されると思われます。

基本的に『誰が』『どうやって』犯行を重ねているかをテーマに描いているので、純粋にミステリーを楽しみたい方にオススメです。

ただ、最近の東野圭吾さんの小説を読み慣れている読者としては、やはり荒っぽさを感じる部分もあります。

現在の東野圭吾さんは社会派ミステリーを主に描いているので、重厚なテーマとミステリーの融合を楽しみにしている方には物足りなさも感じるでしょう。

女性推理作家が主人公

「11文字の殺人」は女性推理作家の『あたし』が主人公です。

『あたし』の名前は明かされません。何かトリックがあるわけでなく、明かされなくても特に問題はありません。

その『あたし』の視点で物語は進んでいきます。

『あたし』は警察なみのバイタリティーでグイグイ事件に首を突っ込み、最終的に事件の真相に辿り着きます。

探偵もの、というよりも警察ものの推理小説を読んでいる感覚でした。

<無人島より殺意を込めて>

「11文字の殺人」はもともと<無人島より殺意を込めて>というタイトルが構想されていました。

しかし、当時の編集者の意見のもと<無人島より殺意を込めて>というタイトルに変更。

劇中で殺人犯が残すメッセージである<無人島より殺意を込めて>という言葉の文字数「11文字」を取り入れた「11文字の殺人」というタイトルになりました。

ミステリアスなタイトルですが、この「11文字」がトリックの要素となっているわけではありません。

意外と後味が悪い結末に

『命を狙われている』

恋人がそう言い残して亡くなるところから、この「11文字の殺人」は幕を開けます。

そこから次々と<あるクルーズ事故>の関係者が殺されていくというスピーディーな展開に。

主人公の『あたし』が真相にあと一歩まで近づいた矢先、<あるクルーズ事故>の関係者と『あたし』などを含めて再びクルーズ旅行が計画されます。

そして、また殺人事件が発生。

いくつかの殺人事件を経て『あたし』は悲しい真相に辿り着いてしまいます。

犯人の目的やある人物の正体などは簡単に推測できる一方で、殺人のきっかけとなった事故の真相は案外わからないものでした。

また、全編を通して面白い一方で、後味の悪さが意外でした。

勧善懲悪を求めているわけではないですが、どこかスッキリする描写が欲しかったなと思います。


新装版と言うこともあり、文字が大きく、読みやすくなったのが特徴です。

時代の変化を楽しみつつ、本格的なミステリーも味わいたいならオススメです。

ここまで東野圭吾さんの小説「11文字の殺人」の感想でした。

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